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SD用日本刀 短刀「薬研藤四郎 写」(オーダー)

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先月の「鶴丸 写」に続き、なんとも光栄なことに
今月もオーダーのご依頼を受けておりました。
先方のお許しをいただけましたので、ご紹介させていただきます。




今回のご依頼は、ドール用の「薬研藤四郎 写」
粟田口吉光の代表作であり、本能寺の変で焼失したと言われる
「薬研藤四郎」は、仕様の詳細もあまり残されておらず
前回、2015年6月にドール用に製作したときは
「享保名物帳」のわずかな情報を頼りに粟田口の代表的な作風を寄せ集め
あくまでイメージとして姿を起こしましたので
「写」と呼びませんでしたが、
今回は、その後新たにに見出された「薬研藤四郎」と思われる押し型より
刀身の姿と刃文を忠実に再現することができました。


サイズは、MSDさんが持つと大きく感じるくらいに、という
依頼者様のご希望により、前回の全長13.7cmより少し大きく
全長 14.3cm、刀身10.1cm、刃長7.3cm、
「享保名物帳」の記述どおり、平造りで茎の目釘孔は一個、
全体的なフォルムと直刃で鋩子が小丸となる刃文は、
「日本刀大百科事典」掲載の薬研藤四郎の押し型より写し、
実刀さながらに、見る角度や光の加減によって顕幽するように
刃文をお入れしました。


Yagen2-13.png


拵も、新たに仕入れた「享保名物帳」由来の情報である
「鎺(はばき)は金の呑み込み、柄の頭と縁は同作、鞘は黒塗り、
笄(こうがい)に桐壺紋がある」等々の記述を参考に
笄仕込みとし、
高級な漆塗鞘の定石に倣って鯉口・鐺・栗形を黒水牛角の削り出しで誂え
黒漆の呂色塗りで鞘全体を幾重にも塗り込めています。


↑製作中、笄櫃を設けた白木の鞘に黒水牛角の刀装が付いたところ。
鐔は黒染め前、刀身も刃文が入っていない状態。


Yagen2-07.png

柄は、短刀拵ではもっとも普遍的な本鮫革巻きとし、
本物の御刀と同じく差し裏で鮫革を打ち合わせています。
「享保名物帳」に記載のない刀装のうち、鍔には燕の紋を彫り入れ、
目貫も燕図を採用しました。



↑笄の柄に「mn」を縦に引き伸ばした様な筋模様が入っていますが、
これが桐壺紋。
なんだか幾何学的で、理系男子なイメージの薬研に似合いますよね(^ω^)



笄は実刀同様、鍔の穴を通して抜き差しできるようになっています。
打刀でもそうですが、ドール用御刀の小柄笄櫃の底は
紙のように薄い檜の板で出来てまして、
漆でコーティングされている分、強度は増していますが、
小柄や笄を強く押し込みすぎると破損してしまう場合があるので
抜き差しの際は笄櫃を傷つけないよう
ご注意いただかなくてはなりません (・ω・;) 。

前作より気持ち大き目の鍔は、一般的な打刀と同様、切羽2枚で挟む構造。
菊刻み切羽は、笄がスレないよう欠けのある形になってますので
欠け部分が2枚とも差し表(笄櫃の方)へ向くようにセットしていただくなど
分解/組み立てに色々ややこしい面がありますが、
これはもう笄仕込みのさだめですので・・・オーナー様ファイト!(;`・ω・´)*/




今作では、刀身と拵を同時に飾るための掛台と木製刀身をお付けし、
オーダー下さいましたご記念に、打ち粉(ぽんぽん)を
お作りさせていただきました。
お好みでご利用いただけますと幸いです。




今回のオーダーは短刀ということで、工期は1ヶ月・・・
でも漆の乾きづらい季節柄、延長の心配がありましたが
梅雨に入ったというのに毎日良いお日和で、漆の工程が順調でしたので
1週間ほど前倒しでお渡しすることができました。(^ω^)

前作から2年、空前の刀剣ブームにより
謎に満ちすぎていた薬研藤四郎についての新しい情報を得て
乾の頭の中にあった小さな薬研も
往時のイメージに一歩近づくことができました。
ご依頼者様、このたびは素晴らしい研鑽の機会をいただきまして
本当にありがとうございました。m(_ _)m

Yagen2-03.png


******
【オーダーにつきまして】

Le Cirque du Papillon(シルクドパピヨン)では
原則としてオーダーはお受けしてないのですが、
過去にヤフオク!でお取り引きをいただきました方は
乾犬吉作品の傾向や仕上がりを直にご確認頂き
双方信頼関係が成立しておりますので、
費用が折り合えば、ご希望のドール用刀剣や付属品などを
お作りさせていただく事がございます。

ただ、その際には以下のお願いとおことわりをお聞き届けください。

1. お受けできるのは、過去にオークションで当方とお取り引きのある方に
  限らせていただきます。
  (国外在住で代行業者をご利用の方でも、当方作品のオーナーであれば
  ご依頼は可能です。)
2. ご希望の品目によってはお断りさせていただく場合がございます。
3. 製作費用には拘束費が加算されますので、
  基本的にオークション相場価格よりお高くなるものとお考え下さい。
4. 納期は品目によりますが、暫定1〜3ヶ月。
5. 製作前に、費用の半額を前金としてお納めいただきます。
  前金は材料調達費と拘束費であり、後日キャンセルとなりましても
  ご返金はいたしかねます。
  残金は完成後、写真確認いただいた上で頂戴いたします。
6. 揃いの脇差製作の場合は本差しを、
  別仕様の拵製作の場合は元になる刀身をお送りいただき、
  製作期間中お預かりさせていただきます。
7. 下緒・刀袋・手貫緒等に使用した材料の在庫がなく、
  再入手が不可能な場合は仕様変更になります事を
  あらかじめご了承ください。

決してお安くないお買い物になると思いますので、
何卒ご依頼の前に熟考くださいますようお願いいたします。m(_ _)m

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