categorySD用 日本刀(打刀・脇差・太刀)

●SD用日本刀 太刀「数珠恒次丸 写」

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ホントは4月が節目なので遅ればせながらですが、
自称人形刀匠・乾 犬吉のお人形用大刀作りがこの春で5周年となりました。
たくさんの良いご縁に支えられ、この5年を過ごせましたことに感謝を捧げ
乾渾身の大物の写でもって
恒例の5円スタートオークションを開催させていただきます。




5周年記念作となります今作は、
天下五剣のひとつとして重要文化財指定されている
日蓮大聖人の守護刀、
青江恒次の作といわれる「名物・数珠丸」の写です。

深い反りが雄大な備中青江派のシルエットと
玄妙な直刃紋を忠実に写した刀身、そして
銀灰色の金襴包に、刀装具にたくさんの蓮華文を配した
荘厳な革糸巻き太刀拵。
今回は、その名の由来となった数珠も紫水晶でお作りし、
豪華な御刀手入れ具もセットにお付けしました。
どうぞ上の画像をクリックして詳細をお確かめください!(^ω^)/


今回は、幻想的なシルバーグレー基調の拵もさることながら
やはり数珠丸の美しい刀身の再現が一番の見所です。↓
古刀の中でもきわめて腰反り高く、先へ行くほど身幅が細くなる
流麗な体配が特徴の青江派ですが
今作の反り1.8cmは歴代の犬吉作品の中でも最大値となります。
反りの高い御刀は鞘との合わせが難しく、
よく調整しないと鞘から身が抜けなくなることも多いとか。

余談ながら、更に長大な大太刀ともなりますと、その長さゆえ
元が反った「腰反り」や、先が反った「京反り」などの様に
反りが偏った体配の刀身では長大な鞘から抜くことが出来ないので
刀身の湾曲は真円の円弧になるよう作られるのだそうですが、
そこそこ長さのある古い太刀で、これほど腰反りの高い刀身を
ちゃんと抜刀できるように作るのは、結構テクニカルみたいです。



それに加え、先ごろ犬吉さんがまた新たな研磨技術を会得しまして
今回は水鏡のごとく滑らかで透明感さえ醸し出す
涼やかな刀身に仕上がりました。(^ω^)


ところで、本歌の拵はどうも現存する様なのですが、
なかなか表に出てこない・・・ということは、
なにせ古いものですから、一般公開が難しいほどの保存状態なのかも?
なのでここはまた犬吉さんがファンタジー脳を振り絞って
日蓮大聖人遺愛の御刀に敬意を評し
力の限り荘厳な拵をお付けするべく頑張りました。



仏教関係ではよく「莊嚴する」という言葉を聞くことがありまして
お寺の外観や内装や調度、お仏壇などを壮麗に飾り付けることを
「荘厳する」と言ったりするのですが
仏教に限らずキリスト教などでも、
贅沢はいけませんとか、偶像を拝するなとかの戒律があるのに
寺院や祭壇や法衣を飾り立てるのはどうなのか?と
不審に思うことがありますよね。

「教会なり宗派なりの威厳を他に示すため」という、
批判を込めた言葉で説明されることが現代では多いですけれど
実は「荘厳する」というのは本来、その教えを仰ぐ俗人なり在家信徒なりの
自分たちの信じるものに対する「心づくし」なのだそうです。
修行のため職業に携われない聖職者の生活を支えるだけに留まらず
自分たちのための聖なる空間を居心地良く、天国のように美しく整えるまでに
その教えと指導者たちに貢献したい、という
善男善女の気持ちの現われなんですね。

日蓮大聖人御本人はずっと不遇の生涯にあって
安穏なお暮らしやキンキラのお袈裟とはご縁の無かった方で
布教の道中、杖の代わりにもしたという護身用の太刀も
かなり無骨な拵だったと思われますが、
「数珠丸」の美しさや来歴に心惹かれる方々への
犬吉さんなりの心づくしを込めまして、
今作は随分と荘厳な御刀になりました次第(^ω^)。

それから数珠丸といえば忘れてはならないのが
柄にいつも巻かれていたというお数珠です。

数珠2

色々様式のある仏教のお数珠の中でも
日蓮宗で使われている法華念珠を
太刀の猿手にも掛けられるようにドールサイズでお作りしました。
メインの淡い紫はラベンダーアメジストの2mm玉。
2個の親玉は濃い色のアメジスト、
本来絹糸で組む、垂れの太い組紐部分には透明水晶を使い
梵天は絹糸のポンポンの代わりに
ラベンダーアメジストの6mm玉を取り付けました。

ちなみに実物の念珠も、上等なものは天然石や香木などが使われていて
なかなかコレクタブルなアイテムだったりするのですよね(^ω^)。



5本の垂れは五体を表すそうです。
お人形にお祈りのポーズをさせるときは
頭と両腕に当たる3本の垂れの方を右手中指に掛け、
大きな輪を手の間で一回捻り、
両足に当たる2本の垂れの方を左手中指に
掛けてあげて下さいね。



今回の背景は、この季節、新緑の山里を美しく彩る山藤。
いつものごとく、散歩道から花盛りの大きな枝を頂いて来ました。

毎年、季節ごとのお花を飾りながら乾の人形刀剣をご紹介し続けて
もう5年も経とうとしています。
こんなに長い間、たくさんの刀剣ファンの方々、そして熱心な常連の方々に
乾をお引き立ていただきました事には、本当に感謝しかありません。
これからも小さな御刀作りの研鑽を重ねつつ、
色々楽しいものを作って参りたいと思いますので
今後とも、なにとぞ宜しくお願いいしたします。m(_ _)m
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