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SD用 可動指ハンドパーツ製作記

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昨年秋、SD用のソードオフショットガンをお披露目した時
指の離れた黒手袋をモデルさんに履かせたくて
可動指ハンドを自作し、
それが御刀を握らせるにも具合が良かったので
以降もさかんに撮影に使っておりましたが、
急作りで耐久性がありませんでしたので
ちょいとまた、今度はもうすこし長保ちしそうなのを
誂えてみました。↓

160508~可動指ハンドと手袋

前回はバルサ材を削って
手首の球体関節と手の甲部分を一体に作り
太いアルミ針金の指を植えてましたが、
(写真左)↓


今回は、アルミ針金の骨格に石粉粘土の手首関節を付け
液体ゴムでコーティングしてみました。(写真右)↑

指が自在に曲げられ、手の表情がつくのはもちろん
人形用の御刀をはじめ、武器全般を
しっかり持たせることができます。

以下、作り方をまとめました(^ω^)↓

1) コンセプト

バルサ製のハンドパーツの難点は、
・手袋がズレやすい
・接着固定した針金が抜けやすい
・針金が抜けると指があらぬ方向に曲がって保持力が落ちる
・親指の可動範囲が狭い
・手首関節が大きすぎてシルエットが不自然になりがち
・バルサ材が脆く、交換時のゴムテンションに耐えられない
といったところでした。

それを踏まえて、今回は
手の甲にもある程度可動域を持たせるため
全体を針金で骨組みし
球体関節を丈夫な石粉粘土で、球形ではなく半球にして作り、
本体と関節を強固に締結し、ある程度のクッション性を持たせ
また手袋や受け関節に対して滑り止めにもなるように
全体を液体ゴムでコーティングしようと試みました。


2) 骨組み

骨格に使ったのは、太さ1mmのアルミ針金。
SDのデフォルトハンドから手や指のサイズを計測し
ざっくり以下のように針金を曲げました。

1605-骨組み1

親指は手首から分かれるように形作り、
残り4本は均等に開いて
余った針金で指の分かれる位置を続けてグルグル縛り。
下の写真↓は親指の生えてる位置が高いですが、大体こんな雰囲気で。




3) 手首関節

次に厚紙を球体関節と同じ径のC型に切って
3mm程度の厚さに貼り重ね
裏表にマスキングテープを貼ったスペーサーを
針金の骨組みの手首にかまして・・・



よく練った石粉粘土をスペーサーを基準に
丸く荒盛りし、1日乾燥させます。

※上の写真は盛りすぎ。親指や甲を粘土で埋めすぎないように!
↓左下の写真くらいの量がちょうど良かったです。

1605~球体関節

球体関節の型紙でもあるスペーサーを
粘土の乾燥後に取り外すと、スリットが形成されてます。

160508-球体関節のスリット

上の図のように、スリットの奥、球体の中心あたりに
手首の根本の針金が渡り、
紐を通す穴ができるようにスペーサーをかませるのがコツですが
穴が粘土で埋まったものは
乾燥後、目打ちやピンバイスなどで慎重に穴を開けました。

粘土が乾いたら、カッターやサンドペーパーで
球体関節をデフォルトハンドのものと同じ径になるよう
整えて磨きます。


4) ゴム塗装

そしてコーティング用の液ゴム。
今回は70g入りチューブタイプを使いました。
「内部の針金が折れたら分かりやすい」という
犬吉さんの提案で、色はクリア。



厚塗りは乾きにくいとのことなので、初回は↑これくらいの薄さで。
筆は使っていません。
チューブから絞り出しでOKでした。

※塗装の前に、吊るし干しできるよう
 関節にタコ糸を通しておいたほうが良いです。

上は親指を途中まで粘土で埋めてしまったタイプですが、
一方、別バージョンでは
親指の付け根の可動性を高めるため
ゴムを塗る前に毛糸で肉付けをしてみました。↓



液ゴムは薄く塗れば半日で固まり、クリアなら綺麗な透明になります。
その都度上から薄く塗り重ね、肉付けしたい所は回数を重ねて厚くし、
最後は球体関節も含め全体をコートして
液ゴムのみのver.は4日ほどの工程で
人間の手らしいシルエットになりました。↓



おわかりいただけるでしょうか…この変身サイボーグ感。(^ω^;)
この上からもう一回、有色の液体ゴムで
まんべんなく塗装すれば
そのままハンドパーツとして使えてしまいそうです。

※手袋を被せるなら、塗り工程を2〜3回省いて
 もっと細くした方が被せやすいです。

毛糸ver.はゴム塗装の工程がぐっと少ないので
2日ほどでこんな感じに出来上がりました。↓




5) 手袋を被せる

さて、仕上げは手袋ですが・・・
作り方などは「 パーティーグローブ 作り方」で
検索してみて下さい。
型紙を無料配布して下さっているサイトさんもありますので
お人形の手の大きさに合わせて縦横アレンジすれば
使えると思います。



せっかくなので、ずっと作りたかった白手袋も
フェイクスエードで縫いました。
白というかアイボリーで、色白肌に近い色合いです。
マチ付きのパーティーグローブは相変わらず難物でしたが
ひっくり返すのは前回の厚手サテンよりずっと楽でした。

こちら、毛糸バージョンのハンドパーツに
念のためベビーパウダーをはたいて被せたのですが
スエードは摩擦がすごくて全然入らなかったので
手袋の小指側を解いて、
可動ハンド付けたSDさんに履かせたまま縫い込めましたよ(´ω`;)
中世か!💢中世か!💢ってツッコミながら。

黒サテンの手袋は、なんとかそのまま入りました。
液ゴムのみver.の手の甲が、毛糸ver.より横張りじゃなかった
からだと思います。




以上、針金+石粉粘土ベースに液ゴムコーティングの
可動指ハンドパーツの作り方でした。

出来上がってみると、また色々改良点が見えてきて
骨組みの設計上の数値も微妙に直したかったりですが
当面この2セットを撮影に使ってみます。
耐久性がいかほどのものか、実用を重ねてみなければ分かりませんが
バルサに針金植えただけのものよりは
格段に丈夫に使いやすく仕上がったと思います(^ω^)。

先日、オークション開催中に
撮影に使っているハンドパーツについてのご質問をいただきましたので
新しいものを誂えたついでに工程を記事にまとめさせて頂きました。
お人形の武器がお好きで、ハンドパーツで悩んでおられる方々の
ご参考になりましたら幸いです。
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