categorySD用 日本刀(打刀・脇差・太刀)

●SD用日本刀 太刀「獅子王 写」

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お彼岸から駆け足で涼しくなり、
読書やスポーツや行楽はもちろん
工芸にも最適な季節である秋が深まってまいりましたが、
ここで犬吉さん、ちょっとまた久しぶりに
ドール用の太刀などをこしらえてみました。




今作は、はるか平安時代より現代に伝わり
「平家物語」や「源平盛衰記」の中で
源頼政が鵺退治の褒賞として朝廷から賜ったと語られる、
重要文化財指定の太刀「獅子王」の写。

スラリと美しい大和伝の刀身、爽やかな直刃文と、
同じく平安時代に作られた付属の黒漆太刀拵を
SDスケールで完全再現しています。
どうぞ上の画像をクリックして詳細をご覧ください!(^ω^)/


多くは木や動植物繊維で作られる御刀の拵が
平安時代からそのままの姿で残っているというのは奇跡に近く、
(平安時代以前の衣服など布ものは、ほぼ現存しないそうです。)
それゆえ重要文化財としての価値が高いわけですが、
正しくは黒漆塗糸巻太刀拵と呼ばれる
この黒づくめのクールな拵のうち、実は
鞘の前方に巻いてある錦と黒糸の渡巻だけは
やはり、もっと後代に装飾として付け足された物なのだそうです。



しかし1000年もの間、
木製の鞘や鮫革巻の柄が残っているのですから
漆がどれだけ優秀な天然のコーティング材であるか
あらためて驚かされます。

黒漆太刀拵というのは当時でも
虚飾を払い、丈夫で破損しにくく作られた実戦向けの仕様。
まさにプラクティカルでクールな、
職業軍人たる武士のための拵だったのです。

その持ち主であった源頼政は
平安朝廷を守った武士の一門である源氏の武将ですが、
飛び抜けて武勇の誉れが高かっただけでなく、
平清盛からの信頼も厚く従三位を賜って公卿にも列せられ、
歌人としても大いに名を馳せた
途方もなくハイスペックなお侍さんだったのですね。
そりゃあ鵺だって余裕で退治しおおせるはずと
昔の人々は考えますとも。(`・ω・´)*

ところで「獅子王」は鵺を退治した得物ではなく、
前述しましたように鵺退治のご褒美として
帝から下賜された太刀ですが、
この「獅子王」が、名前の由来も作者もよく分からないという
まさに所謂「鵺的な(英語でいうところのミステリアスな)」御刀

刀身は平安時代後期の大和物で確定らしいものの、
当初の拵に獅子の螺鈿が施されていたと言われるが根拠なしとか、
摂津源氏の古い家紋が獅子と牡丹だったから?とか、
作者は豊後定秀とも、備前実成ともいわれ、
また授けたのも近衛帝だったり二条帝だったり鳥羽帝だったりと
諸説紛々すぎて要領を得ません。(^ω^;)

それほどまでに古い時代のものが往時の姿で
現代の我々に遥か遠い夢の片鱗を運んでくれているのですから
なににせよ、尊く有難いものには間違いありません。


さて、そんな奇跡の太刀「獅子王」を
可能な限りドールサイズで再現した今作。
今までお作りした三日月宗近小狐丸鶴丸国永の写3作と比べ
特筆すべきなのは、もちろんその漆黒の姿ですが、
鍔・切羽と同じく個別に黒漆をかけた大切羽や、
柄の装飾と目釘を兼ねた古い様式の飾り目貫など、
本格的太刀拵では初めてお目にかける特徴も盛り込まれています。

Shishioh-09.pngShishioh-15.png

特に渡巻に広く距離を置いて取り付けられた足金は
「獅子王」特有とも言える珍しい特徴のひとつで
これにより鞘が安定し、刀を抜いても鞘尻が下がりません。

Shishioh-08.png

足金の間が狭い、装飾的な儀礼用の太刀は
佩刀した時の見栄えはスッキリして良いのですが、
刀身を抜くと鞘が刀装具の重みで下がってしまいがちです。
つまり後者は、馬上ならともかく、徒歩で「抜く」前提ではないのです。
この点からも、「獅子王」の拵がいかに実戦向きであるかが伺えます。

その他、こまごました仕様説明は
ヤフオク!の商品説明をご参照いただくとして、
シックな外観に見合わず意外に手の込んだこの拵、
ドール用でもけっこう難儀をしましたので、
これを人間用に再現するとなると
とんでもない手間と費用が発生するのでは・・・(・ω・;)

なにせ「獅子王」の黒漆太刀拵を忠実に再現した模造刀は
現在のところ検索してもとんと見かけませんから
とりま、全世界でもこの一振りだけと断言できましょう。
東京国立博物館で実物を間近にご覧になった方でも
納得していただける再現度に仕上がっているかと思います。




今回の背景は、庭の日陰に年中茂っている羊歯。
前回前々回に使った野葡萄や山葡萄はすぐ萎れて焦ったのですが、
羊歯は水切れに強いですね!
水に差さず一日置いた今でも、変わらず葉っぱが綺麗な状態です。
そういえば「枯れない植物」と言われている
イワヒバやジェリコも羊歯の仲間でした。
姿も綺麗ですし、羊歯って優秀な花材ですね〜。

しかしなんでしょう、羊歯の葉の上に置いた
「獅子王 写」のこの高級感・・・(´ω`*) と
遠い記憶をまさぐって思い出しました。

マツタケだ。

何年も食べてないなあマツタケ。
今年は輸入物でもいいから頑張って賞味したいです〜(;ω;)
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