categorySD用 日本刀(打刀・脇差・太刀)

●SD用日本刀 大刀「へし切長谷部 写」

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さてもお待たせいたしました。
山姥切国広 写」から3ヶ月、
打刀拵の太刀「一期一振写」からも2ヶ月振りでしょうか、
久々のドール用 打刀の出品です。



今作は、あの国宝「へし切長谷部」の写を、現存の黒田拵で。
金霰鮫拵と呼ばれる、桃山時代のこの玄妙な鞘の細工を
ドールサイズでどう表現したら良いかと
自称人形刀匠 乾犬吉、長い間考えあぐねておりましたが
このたび満を持しての挑戦となりました。



もちろん刀身は、スラッと伸びた相州伝のシルエットや
表裏に掻き通しの力強い樋、
長谷部国重の特徴である
華やかな皆焼(ひたつら)の刃文もそのままに
忠実に再現しています。
どうぞ上の画像をクリックして詳細をご覧になってください!(^ω^)/

ところで長谷部国重って、国重というからには
備中国重派の刀工?なんて思ってしまいますが、
実はぜんぜん関係なくて、
長谷部派は山城国に鎌倉時代から続く
古い刀派なのですね。

中でも国重はその代表刀工のひとりで
皆焼の華やかな刃文が特徴ですが
短刀・平造小脇指を多く手がけ、
太刀や打刀の作品はとても稀なのだそうです。

「へし切長谷部」には、黒田如水があつらえさせた
桃山風の豪華な金霰鮫青漆打刀拵がついていて、
これは「安宅切」として有名な如水佩刀「備州長船祐定」と
おそろの拵。
(ちなみに拵名によく見る「青漆」は黒い漆のことです。)

「鞘は黒塗と金打出し鮫とを斜に組み合わせ…」とのことですが、
この鞘の金色部分、「金霰鮫」という模様が
金の薄板に幾何学的に並べた星を打ち出し、曲面に巻くという
現代では再現不可能な技術でつくられてまして、
模造刀業界ではこれを
細かい糸巻きで表現したり、石地塗りで代用したり、
はなはだしくは模様ガンスルーで
トゥルットゥルの金の呂色塗りで済ませたり
しちゃってます(^ω^;)。

犬吉さんはこの金霰鮫の表現にずっと悩んで、
有名な国宝であり、今や一般にも大人気刀になっている
「へし切長谷部」の製作を躊躇していたわけですが、
先日ふと、荒布で再現してみては…!と思いついて
やっとこさ今作が実現したという次第。
慎重に選んだ、絶妙な糸番手の布目によって
幾何学的に美しく配列された金霰鮫の雰囲気が
スーパードルフィースケールで
見事に再現できていると思います。



ところで柄は本来は朱塗鮫に赤茶革巻ですが、
犬吉さんのゆるアレンジで
よりヒロイックに、赤糸巻きとしました。
武士として最も高い身分の将軍・大名のみが
用いることができるという赤の下緒と
良くマッチしているのではないでしょうか。

そして今作で初めて鞘に取り付けた返角(かえりづの)について。

Heshikiri-19.png

御刀が鞘ごと抜けてしまわないよう帯に引っかけるストッパーですが、
これは本歌の「安宅切」でも再三の補修跡が認めらる様に
あまり堅牢な部品ではないらしく、
そのためか省略されている打刀も少なくありません。
この写では、栗形・鯉口と同じ高級素材の黒水牛角を使い、
内部に真鍮線をかまして丈夫に接着してありますが、
お人形に帯刀させる際はこの部分、ひとつ慎重にお取り扱い下さい。


「へし切長谷部」といえば、難関は鞘だけではなく
斧透ニ題目の鍔も、なかなかどうして強敵だったみたいです。
本歌は鉄地木瓜形の鍔ですが、こちらはいつものごとく
アルミ鋼からの削り出しに黒染めを施して
鉄の質感を醸しています。




表は「南妙法蓮華経」、裏は「南無日蓮大菩薩」と
毛彫りされたこの鍔を写していて、犬吉さん
「あれ?黒田如水ってキリシタン大名じゃなかった?」と
ちょっと可笑しくなってしまったそうですが、
日本は仏教伝来以降1000年以上も神仏習合してきた
宗教カオスなお国柄、
基督様のみ言葉も日蓮大聖人のご金言も併せて有難く仰いでいた
融通無碍なお殿様だったのかも知れませんね。(^ω^)




今回の背景花材は、庭先に繁茂していた野葡萄の蔓。
秋深くなると鮮やかな青や紫の実をつける
色も姿も美しい野草です。
また実のつく頃にも是非お目にかけたいものです。
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